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東日本大震災に関する法律問題「東京電力が原発賠償を開始」(2011年9月21日)

東京電力が損害賠償の請求書等用紙の発送を開始

 東京電力は、平成23年9月12日、福島第一原子力発電所事故に関する損害賠償請求について、すでに仮払金の支払い請求があった世帯を対象に請求書用紙等6万通を発送しました。

書類1人分は請求書が約60ページ、案内冊子が約160ページで、あまりの分量の多さに、高齢の被害者が自ら請求書を記入するのは困難との声が出ています。今後、東京電力は請求書の返送を待って、早ければ10月本賠償の支払いを始めます。

東京電力の損害賠償基準

東京電力は、平成23年8月5日に原子力損害賠償紛争審査会において決定された「中間指針」を踏まえて本年8月30日、損賠賠償基準を発表しました。

原子力損賠賠償紛争審査会の中間指針
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/016/houkoku/1309452.htm

東京電力の損害賠償基準
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11083005-j.html

今回の基準は、3月11日の事故発生から8月31日までに発生した損害を対象にしています。
具体的には、政府等の指示で避難を余儀なくされた際に、交通費を負担した場合は、県内での移動は原則として1回につき1人5000円、宿泊費を負担した場合は原則実費で1人1泊当たり8000円を上限とし、実際に使った金額が基準を超える場合は、事情を確認した上で支払額を決めるとしました。また、避難した人の精神的な損害には月額10万円などを支払うほか、避難によるけがや病気の医療費についても実費を支払うとしています。避難によって仕事ができなくなった人には、事故以前の収入と現在の収入の差額などを支払うとしています。

東電の基準の問題点

東京電力の損害賠償基準では、不動産等の「財産的価値の減少分」は中間指針において賠償の対象とすることが明記されたにもかかわらず、避難が継続中で最終的な家屋や土地の財産的な価値がどの程度減るかが不明として、今回の東京電力の基準では盛り込まれませんでした。
また、「生活費の増加分」は精神的損害に含めて、原則としてそれ以上の賠償を認めない扱いにしているのも問題です。

異議を申立てる手段はあるか

今回の書類に沿って請求書を出しただけでは、他の手段がとれなくなる訳ではありませんが、その後東京電力との合意書に署名すると他の手段がとれなくなる恐れがあります。

東京電力の補償基準に納得がいかない方は、新たに設置された原子力損害賠償紛争解決センターで和解の仲介を行います。また、最終的には訴訟を提起するという手段もあります。

東日本大震災に関する法律問題①「義捐金等差押禁止法が成立」

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